小学生の時に古めのアパートの1室を教室にしてた、そろばん教室に通ってたんだけど、その教室の天井に黒っぽいシミが点々とあった。
問題が早く終るとそのしみの数を数えていたんだけど、1個だけ気になるシミを発見した。
毎日、形が変わるそのシミを観察してた。
そのうち他の生徒も気がついて、教室に来るとみんなで天井を見上げて、そのシミを観察していた。
シミを見つけて1週間経ったくらいのとき、そのシミが急激に大きくなっていて、さすがにコレはおかしい!と思い始めた頃、問題をやってる最中に上の階で「ドサっ」っていう音がした。
天井を見上げると、シミは異常にでかくなっていて、先生はその時、初めてそのシミに気がついた。
先生はなんだかどこかに電話していた。
外がやけに騒がしくなったと思ったら、パトカーとかが来たりしてちょっとした騒ぎになった。
後から聞いた話によると、上の階の住人が亡くなっていたらしい。
他殺なのか自殺なのかわからないが、首を包丁で切ったことによる失血死という事だった。
毎日形の変わるシミの謎は解けた。
でも、一つだけ腑に落ちない事がある。
遺体が発見された日にみんなで聞いた、あの「ドサっ」って音はなんだったんだろう。
首吊りとかでもなかったのに。
ちなみに、その死体は死後1週間以上経っていた。
ほんのりと怖い話51