苦情の手紙

去年の体験談です。

3月に引っ越してまもなく1年になりますが、このマンションの住人に変な人がいて困ってます。
元々学生寮に住んでいたので多少音楽の音が大きくても誰も気にしませんでした。
そういう勝手でこのマンションでも音を大きくして音楽を聴いていたのですが、やはり響いていたらしく、引っ越して数日後に「うるさいので静かにせぇよ」という手紙がポストに入ってました。
それ以降反省し、私はヘッドホンで音楽を聴くようになりました。

ところが数日後また手紙が入っていました。
「○○○号室の方へ 音がうるさいのでもう少し静かにしてくれませんか?」と。
音楽はヘッドホンで聴いているし、決して荒々しい生活をしているわけでもありません。
しかもどこの誰がこの手紙を書いているかもわからず、気持ちの悪い生活が続きました。

そしてある日、階下のポストではなく玄関のポストにその手紙は入ってました。
「かわいそう かわいそう」
この二言だけがB5の用紙に大きく書かれていて、例の手紙を書いている人だとなんとなく悟りました。

それからは本当に細心の注意を払って、隣、上、下を気づかって生活音を最小限におさえたのですが、それから数日後、また、
「かわいそう かわいそう」
と、赤いマッキーで書かれた手紙が入っていました。

私はてっきり隣の人だと思っていました。
今度会った時に謝ってみようと思い、週末偶然廊下で出会った隣人に謝罪をしました。

「なんだか私のところがうるさいみたいですが、すいません。気をつけます。」

こう言ってみたものの隣人の人は、

隣人「いや、全然大丈夫だよ。全くうるさくないから気にしなや。」
私「いえ、手紙入ってたんですけど、あなたじゃないんですか?」
隣人「あー、そっちにも入ってたんか。それな、あそこ(二つ隣)の人やわ。気持ち悪い手紙入れてくるっしょ。気にしないでいいよ。」
私「そうですか。。」

話をすすめていくうちに私はゾッとしました。
私から3つ隣に住んでいる人は見た目40代半ばで未婚らしいのですが、私が越してくるちょっと前に子供を出産し、一人で育てていました。でも先天的な病気を持っていたみたいですぐ亡くなってしまったそうです。
子供が泣きつづけていて、それはその子の病気じゃなくて隣人達がうるさいからだと決め付けて毎晩手紙を書いていたそうで、私の隣の人も何度かもらっていたそうです。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?94

シェアする