高校生の頃の話
今から五年くらい前かな?
友達とよくつるんで心霊スポット巡りをしてた。結局心霊スポットで幽霊をみることはなかったんだけどさ。
ある日、地元では有名な潰れたパチンコ屋が心霊スポットとなってて、探索してたんだ。
でも特になにもなく、帰ろうかってなって外に出たら、来る時は気づかなかったんだけど、脇に小道があったんだ。
「こんなとこに道があるぜ。何処に続いてんのかね?行ってみようぜ」ってなった。
舗装されてないその道を行くと、海に出た。
海に近い街だったから至極当然なわけだじけど、少しガッカリした。
「なんだ…ただの海に続く道かよ」って。
ただ折角海に来たし、そのまま帰ってもつまらんってことで暫くそこにいたんだ。
そしたらヒョコッと一匹のネコが現れた。
海の近くだから野良猫を見るのは珍しくない。
でもそのネコがちょっと変わってた。
両目で色がそれぞれ違う。青と黄だったかな?
へぇこんな猫もいるんだなーと思いながら、なついてる風だったのでもふもふしてた。
んで気づいたらそいつ以外にも五匹くらいネコがいるのね。しかも全員青黄の眼。
兄弟かな?と思ったけど、全員毛の色が違う。眼だけが同じ。
不思議なこともあるもんだなーと思いながら、相手してたんだけど、飽きたのか猫たちはどっか行った。
俺等ももう帰ろうかってことで、来た道を引き返してた。
そこで老人とすれ違ったんだよね。
こんなとこ通る人いるんだーって思ってチラッとその老人みたら猫と同んなじ眼。
その瞬間汗が一気に冷えたのを覚えてる。
ほんのりと怖い話85