細長くて青い何か

小さい頃に伝統芸能の保存会に入ってた
お腹に小さな太鼓を括り付けて、お祭りの時に獅子の被り物をつけて踊りながら街を一周練り歩くっていうやつ

その練習で、小学校3-4年だったけど、夜21時頃に地区の集会所に集まって踊りの練習を1-2時間してた
指導してくれる大人が仕事終わるの待ってからだから、そんな時間なんだけど、まぁ色々無視してるなって最近になって思う

親父も一緒に保存会に居たんだけど、練習後の酒盛りが長引いてて、いつもは同じような親父待ちの奴ら7-8人くらいで深夜のドロケイして時間潰してたんだけど、まぁその日はまだ酒盛りやるからお前は先に帰ってなって言われて、酒のツマミのマグロのフレークとコーラ握らされて、それ食べながら一人で日付変わるくらいの夜道歩ってた

もうすぐ家につくなぁって頃に、曲がり角のブロック塀の内側に、青くて細長い何かが見えた
街灯も無い夜道なのに見えたんだよね、不思議と、何故かキリンかな?とか思って横を素通りしたと記憶してる

少し歩いたところで、なんとなく後ろを振り向いたら、その青い何かはブロック塀を越えて俺が歩いてきた砂利道をゆっくりとスルスルとヘビみたいについて来てた
何故かその時、顔も何も無いはずの青い何かと目があったって思った、どういうわけだかその直後、青い何かが突然速度を上げた

反射的に捕まったらマズい気がして、逃げるように家まで走った
途中チラチラと後ろを見ても、何度か曲がり角を曲がったのに青い何かはすぐ後ろにいる

走って、家の玄関を振り返りながら開けて、ギリギリで青い何かが家に入ってくる前に扉を閉めて、磨りガラスだったんでしばらく様子を伺って居たら、青い何かはどこかへ消えて行った

あれ、なんだったんだろうな

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?344

シェアする