昨日聞いた話。
男女数人でダムサイトのコテージで泊まった時のこと。
夕食後、酒盛りで酔っぱらい、寝室で眠り込んでしまった。
未明、目が覚めると布団に誰かが潜り込んでいる。
目の前には長い黒髪。
思い当たるのは、ちょっと気になってるあの娘。
つい手を伸ばし、頭を撫でる。
さらり…
解れた黒髪の奥で、無数の目玉がこちらを睨んでいた。
大声を上げる。皆が起き出してきた。
事情を説明したが、いつの間にか布団はもぬけの殻。
「寝惚けたんだろう」
まだ早いし寝直そう、ということになった。
が、一人足りない。
黒髪の彼女がいない。
皆で辺りを探したが見つからず、そのまま警察へ。
彼女、今もまだ見つかっていない。
山にまつわる怖い話8