おれは毎朝原付で出勤する。
その日も原付に乗ろうとすると、うちの前の総合病院の3階の窓からパジャマ姿のおっさんが
「やましたさーん」
と俺に向かって手を振っている。目も合っている。しかし俺は山下さんじゃない。
「やましたさーん!○%☆Ψξζ!」
よく聞き取れない。
だがおっさんは嬉々とした表情で俺に向かって叫んでいる。
「やましたさーん!○%☆Ψξζ!」
やはりよく聞こえない
「やましたさーん!いくわ!そっちに!いく!いまからいくわ!!いまから!!!」
これははっきり聞こえた。
パジャマのおっさんが引っ込み、窓が閉まる・・・・・・来る!
おれは颯爽と原付にまたがり、エンジンをかけ風となって駅に向かったのだった。
その日の深夜、玄関の前で耳元で「やましたさん」て呼ばれたらむちゃこわいだろなうわあ想像したらすごくこわくなってきたよおおおと独りでぱにくりながら玄関のかぎ閉めた。
実話恐怖体験談!5