境内の床下

俺が小4の時、毎日近くの氷川神社で遊んでいた。
特にその頃は境内の床下に潜り込み、デッカイおはじきで遊ぶのが流行だった(男の子も)。
床下は結構広いけど高さがなく、子供でもしゃがまないと歩けないくらい。またそれが隠れ家風で気に入っていた。

ある日いつものように床下に入ると、いつもはない「布団」が1枚、畳んだ状態で置いてあった。
いつもは砂地に腹ばいになって遊んでいたのでみんなは喜び、布団の上でゴロゴロ転がったりしてはしゃいでいた。

そのうち1人が「何か布団が固い」と言い出した。
そしてちょうどその時に別の1人が賽銭箱の後ろに紙の手提げ袋があったと持って来た。
みんなで中身をあさってみたら、中にはお風呂道具一式(洗面器、石鹸、手ぬぐい←タオルじゃなかった)と、少し錆の付いている果物ナイフ。

何か宝探しのような気分になっていた俺たちは緊張が解け、なんだぁこりゃ!と大笑い。
1人が布団の隙間に手を突っ込んだ。

次の瞬間、その子が「ひっ!」って声を出して手を引っ込めた。
中に何かあるって。別の子がそーっと手を入れて抜いたら、長~い髪の毛が絡んで出て来た。

当然、もうパニック!神社の下にある民家に知らせ、走って逃げた。
後からパトカーがたくさん来た。
予想通り、布団には女性の死体が挟まっていて、凶器は果物ナイフだったとか。

あの狭い桟の間からどうやって布団や死体を入れたのかは分らないが、とにかくそれからその神社で遊ぶことはなかった。

実話恐怖体験談!6

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