おっぱいチャンス

ついさっきの事なんだが、仕事帰りに都内の某○袋の雑踏を歩いてたんだけどさ。
あんだけ人が歩いてたらさ、たまーに向かいから歩いてくる女の子のおっぱいが肘に当たることってあるじゃない。

さっきも速度と角度的にほぼ間違いなくコレは来る!と思ってたんだが、何故かスカッたんだ。
一瞬期待しちゃってただけに二つの意味で肩透かしくらったよ。
思わず「あれっ!?」って感じに振り返っちゃったんだ。

そしたらさ、そんだけぶつかりそうだったのに、俺のすぐそばに人はいなかったんだ。
ますます訳わからなくなってキョロキョロしてしまったんだけど、やっぱりそれらしき人影はなかった。

おかしいなぁ…と思いつつ、ウロウロしてても仕方ないので帰るために駅に向かった。

さっきと同じように携帯みながら歩いてたんだけど、また向かいから歩いて来た人とぶつかりそうになる。
この時点でもう既視感。色の感じからさっきと同じような服装っぽい。
ぶつかった!と思ったあたりでまた肩透かしにあう。

ますます「??」になり、これはもしかして…と嫌な空気になる。
だってさ、おっぱいチャンス(仮)は一日にそう何度も来ないと思うんだ。
なのに、駅に行くだけなのに同じ色の服をきた人?と10回くらいぶつかりそう→肩すかしを繰り返すって、普通なくね?

それからは顔をみてやろうとじっと前を見るようにしてたんだけど、決まって何か違うことに気を取られて視線が逸れた時にぶつかりに来るんだ。
流石に気持ちが悪いよ。

でもそこまできたらもう、こちらもだんだん腹が立ってきて(おっぱいの感触があればまだよかったんだがな)、足早に駅に向かったんだ。
一切の事柄を無視して。そっからは様相が変わった。

今度はぶつかる事がなくなった代わりに、角を曲がる度に同じ女性がいるんだ。
すれ違ってからも、次の角曲がったところにまた俯いて立ってる。
でも、今度はちゃんと見える。
結構美人な方だと思うんだけど、一切表情がない上に曲がる度にいるもんでさすがに怖くなって来ちゃって。
そっからはもう走ったよ。
ギリギリのところで山手線に飛び乗った。

安心してため息をホーッとついたよ。
でもな、いま電車から書き込んでるんだけど、携帯から目が離せない。

顔をあげると、向かいのドアのところに今まさにそいつが立ってるから。

直視出来ない。誰か助けてくれ。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?287

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