山頂のお堂

山ってよく山頂とかに社とかお堂みたいなのがありますよね。
この前実家に帰ったときじいさんが話してくれた話。

じいさんが昔、山に登った時登るのにすごく時間がかかって山頂で一夜を明かすことになった。
山頂には結構大きいお堂があった。
なんかイヤな感じがしたんだけどその山は他に野宿できるような所がなかったし、月は雲で隠れていて山道は真っ暗なので今から下山することなんて不可能。
しかも雪も降り出した。
そんなわけでお堂の前にテント張って野宿しようとした。

しかしその時テントを忘れていることに気づく。
しかも寝袋も忘れていた。
「あれ?来る前確認したのにおかしいな・・・。どうやって寝よう・・・。」と思っていたらお堂の存在を思い出した。
「なんかバチがあたりそうだけど雪が降っている外で寝るよりマシか・・・。」
じいさんはお堂の扉を開けようとした。

が開かない。
中から押されているような感じがする。
むかついたので扉を蹴ると開いた。
開けた瞬間、中からムワッとした生暖かい空気が顔に当たった。
昼間の登山と扉を開けるのに体力を使ったので中に入ると扉を開けっ放しで眠ってしまった。

夜中妙な夢を見た。
なんか山伏みたいな人にすごく怒られたらしい。
朝起きて周りを見回すと腰が抜けそうになった。
天井や床にはびっしりと文字が書かれていた。
そして扉の内側には大量のお札が貼られていた。
その時すごく嫌な感じがして、じいさんは全速力で山道を駆け下りていった。

結局じいさんの身にはその後なにも起こらず、じいさんは二度とその山には行かなかったそうです。

山にまつわる怖い話20

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