夢とパンフレット

不思議な体験をひとつ。

高校3年のとき、無名の地元国立大に現役合格した。
もともと志望大学だった。

合格してから入学手続きの間の数日、変な夢を見た。
翌年の大学受験で、より有名な大学に合格し、合格発表から帰って来る夢だった。
「○○大に受かった。」と家の玄関をあけて親に報告する自分が居た。
母親は風呂上りで髪をバスタオルで拭いていた。

起きてから思った。
これは正夢だろうか?
○○大は難関だと思っていたから、受けようとすら思ったことも無い大学。
浪人して受かるものなら浪人する価値はあった。
しかし、こんな夢を見たからと言って、現役合格を蹴るのはバカげている。

迷った挙句、予備校の試験も受けてみることにした。
○○大進学コースの試験を翌日受けてみてびっくりした。

なぜか、そのとき手にしたパンフレットの中に、それまで見たことも無かったのに知っている顔の講師が3名ほど居る。

この知っているような講師に浪人の間、教わるのだろうか。
しかし講師は全部で数十名はゆうに居る。確率は低いだろう。

結果、この変な偶然に賭けてみることにした。
一年間、浪人勉強を熱心にして○○大を受けた。
数十名はゆうに居る中から、なぜか知っている講師が教えてくれた。
気味が悪いくらいの偶然だと思いつつ、そうなる予定だったような気もした。

合格発表の前日、母親が「明日はどうする?ウチに居た方が良いの?」と聞いてきた。
夢の話が本当かどうか確かめたくて、夢の話はしないで「一応居てみてくれる。」と言っておいた。

翌日、○○大に合格していた。
家に帰ってくると母親が居て、去年見た正夢と全く同じ光景があった。

もし、夢とパンフレットの偶然が無かったら自分の卒業大学は違っていたと思う。
恥ずかしいけど、これ実話です。

不可解な体験、謎な話~enigma~ 17

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