うちのじいちゃんの話していいか?
じいちゃんは山師。ある日山にいると蜂の巣(うちの地方では蜂の子は珍味)が4、5個採れた。
ウキウキして山を降りてたら、後ろから足音がする。
それも普通の音じゃない。
ぺとぺと、ぺとぺと、ぺとぺと…って。
ペンギンじゃあるまいし、ぺとぺとなんて足音する動物いるのか?
とじいちゃんは考え「河童だ」と結論付けた。
じいちゃんは振り向かず、蜂の巣をその場に置き山を降りた。
わたしはじいちゃんにその話を聞き、「河童見なかったの?」と聞くと
「河童を見ると気が狂うとよ。見て狂ったヤツを知っとったからの」
じいちゃんよかったなーと思いつつ「それにしても蜂の子はおしかったね~」と言うと(私も蜂の子好き)
「河童は蜂の子が好きじゃからな、置いて帰らんと家までついて来るんじゃよ」
なんとなく怖かった実話だ。
山にまつわる怖い話35