2006年ごろ、夏に富士の樹海へ遊びにいったときのこと。
装備を整え、人気のない遊歩道を踏み外す。
意外にすぐに人だったものがあったり、50mもいかないうちに遊歩道は完全に見えなくなってしまった。
このあたりからいろいろ「樹海の落とし物」は増えていったが、一時間ばかり歩き続けるとそういったものはなくなった。
みな、遊歩道からさほど進まずに落ち着いてしまうらしい。
謎のビニール紐やクレバスにひっかかり、2時間ほどかけて数キロ進んだところで奇妙な物があった。
どこからか拾ってきた板とそこらへんの枝を折って組み立てた祠らしきもの。
「らき☆すた」のこなたのポストカードが鎮座していた。
誰がやったのかもわからないが、こんな遊歩道からまっすぐあるいても1時間以上かかる場所で祠をくみ上げ、マンガのポストカードを飾っておいた人は一体だれだったんだろう。
山にまつわる怖い話41