学生マンションに住んでた頃の話なんだけど、夜中にドア叩く音で目が覚めた。
俺、眠りが深いから結構大きい音じゃないと目が覚めないから、でかい音だったと思う。
んで、「誰~?」(寝呆けてるから間抜けな声しか出ない)て返事したら、「何時だと思ってんだよ!うるせえんだよ」とか言ってる。
えぇぇぇと思ってチェーンかけてドア開けた。
隣の部屋の住人らしき人がすごい顔して立ってる。
他の部屋の人も何事か!みたいにドアの隙間から顔出してるのが見えた。
「あのー。寝てたんですけど」って言ったら、「夜中に騒ぐんじゃねえ。」の一点張り。
だんだん腹が立ってきて「寝てたって言ってんだろが!騒いでねーよ!」って言い返したら、
「女の馬鹿笑いがうるせーんだよ!だまらせろ!」
「は?女なんていねーよ!部屋間違えてんじゃねー?」
「左の壁から聞こえてんだよ、お前の部屋だろが」
仕方ないからドア開けて中に入れた。
「隠してんじゃねーだろな?」
目が座ってるよこの人。
「気が済むまで探してみれば?」
クローゼット開けたりベランダ出てみたりしてたけど、その内そいつの顔が青ざめてきた。
俺もだんだん恐くなってきて、
「聞き違いだったんじゃ?」
「いや、違う。俺の彼女も聞いてるんだ」
そいつの部屋に彼女が泊まりに来てたようだ。
そいつの話によると女の声(三人)が狂ったように笑いながら時々壁を叩いていたらしい。
呆気にとられた顔して、そいつは出ていったんだけど…
置いてくなよ、俺が恐ぇ~よ!
さすがにその日はファミレスに逃げた。
その後、半年住んだけどなんともなかった。
何かあるのかなぁ?あのマンション。
にしても、隣のやつの血走った目が恐かった…
ほんのりと怖い話21