UFO

私が高校生(何年か忘れた)の夏の夜、とあるUFO番組を見ていた時の事です。

横から父が唐突に、
「なんだ。そんなもんが面白いか」
と、小馬鹿にしたように言うので私は、
「うん。だってUFOとか見たことないけど、おりそうで面白いじゃん」
と、反論すると、父は真顔で、
「じゃあ見にいくか」
と言うのです。

私は頭に???が走りました。
何を?UFOを?はぁ?
きょとんとした私を後目に、父はいたって普通の様子でした。
ここからは私たちの会話を少し。

私「見に行くって、どこに?」
父「海」
私「ふね?」
父「うん。」

私はとっさに思いました。父は何かを見間違えて勘違いしているのではないかと。
確かに、海に出て陸から離れると、空は綺麗にパノラマ状でよく見渡すことができます。
晴れた日などは、星も素晴らしく見えるでしょう。
もしかしたら、父は流れ星や人工衛星などをみて、UFOだと思っているのかもしれない。
そうじゃないかと聞いてみました。

すると父はこう言うのです。
何かはわからないが、星の様なものが下から上に不規則な動きで昇っていったり、又ジグザグと早く動いているもの、一瞬のうちにある点からある点へ移動するもの、突然消えたりするもの、と、一晩のうちにさまざまなものが夜の海では見えるらしいのです。

ただ、海に行っているからには自分も漁師なので、一晩中、又は毎日空を見上げている訳ではないから、どのくらいの頻度でそれらが現れているのかは解らないそうです。
ただ、ふと空を見上げて目を凝らしてみると、よくそんなものがとんでいるということです。
(晴れた日の、日が落ちてからに限りますが)

そんな妙な動きをする流れ星や人工衛星があるのならそうかもしれない、自分は空のことはよく解らない、と言っていました。

まぁでも、突然そんなことを普通に言い出す位なので、本当にそんなものが頻繁に飛んでいるのでしょう。
ただ、よく見かける時期と、全く見かけない時期があるにはあるそうです。

その頃の私は、父について海に出ることも面倒臭い歳になっており、興味は有りましたが結局、夜一緒に出かけることはありませんでした。

興味の有るかた、いかがですか?

実は幼い頃の夢は戦闘機乗りだった父。
たまに空を見上げて、その頃の思いに胸を馳せるのでしょうか?
「空も広うて怖いだらーけど、
海もコエ~ぞ~(ニヤリ」
いろいろな話を聞いている父のそのセリフに、私は笑えませんでした。

なんだか今回は海怖スレから遠のいてしまいましたね(アセ

すいません。今度書くときはもっと海、まさに海みたいな話にしますので許して下さいね(ハラハラ

海にまつわる怖い話・不思議な話1

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