拍手の音 2019/7/15 雷鳥一号 友人の話。 学生時代、山中で一人で野営をしていた時のこと。 食事をしながら、鼻歌を口ずさんでいた。 彼は自他ともに認めるほどの歌好きで、そのうち興が乗ってしまったらしい。 食事に箸をつけるのも忘れて、文字通り彼のワンマンショーが始まった。 歌い終わると同時に、近くの雑木林の中から拍手の音が響いた。 料理はとうの昔に冷めていたそうだ。 山にまつわる怖い話5