雷鳥一号一覧

河猫

知り合いの話。 地元の山でキャンプをしていた時のこと。 夕食後に川面をぼんやり眺めていると、何かがヌッと水を割って現...

猫の首

友人の話。 地元の山道を一人歩いていたところ、前方の繁みの中から不意に声がかけられた。  猫、好きか? 反射的に「...

猫湯

同級生の話。 岩だらけの連山を一人で縦走していた時のことだ。 だだっ広い岩場の真ん中で、籠を背負った小母さんとすれ違...

猫泥棒

友人の話。 彼は幼年期を山中の実家で過ごしたが、その集落はやたらと猫が多かったらしい。 ある時、見慣れた猫の姿が次...

おーい3

仕事仲間の話。 山奥の現場でポンプを調整していると、どこからか「おーい」と呼び掛けられた。 顔を上げて周囲を見たが...

おーい2

先輩の話。 一人で山奥に籠もっていた時のこと。 そろそろ寝るかと、焚き火を落とす準備をしていると、突然声が掛けられた...

おーい1

先輩の話。 一人で夏山を縦走していた時のこと。 踏み分け道を外れた辺りから、「おーい」と呼ぶ声がした。 誰か怪我...

管弦楽の音

友人の話。 彼は神社の氏子になっており、毎年年の瀬から新年に掛けて、社の世話をしている。 代替わりして新しく氏子に...

石灯籠の火

友人の話。 彼は神社の氏子になっており、毎年年の瀬から新年に掛けて、社の世話をしている。 数年前、風が強くて石灯籠...

バケツの中身

友人の話。 彼は神社の氏子になっており、毎年年の瀬から新年に掛けて、社の世話をしている。 新年の儀を終えてからは、...

神隠し

知り合いの話。 朝方に彼が里道を歩いていると、向こう側から顔見知りがこちらに進んできた。 ただ不思議なことに、それ...

ダルさん

友人の話。 親戚の叔父さんと二人で、山の下草刈りをしていた時のこと。 何処からともなく「おーい」と呼びかけられた。 ...

呼ぶ声

友人の話。 幼い頃、彼は実家の山村で迷子になってしまったという。 つい山奥へ踏み込んでしまい、気が付くと何処にいるの...

小さな神社

知り合いの話。 職場近くの小高い山に、森に埋もれるようにして小さな神社があるのだという。 以前その前を通り掛かった...