おもいおもい 2019/10/20 雷鳥一号 知り合いの話。 とある樹海に単独入山していた夜のこと。 どこからか蚊が入り込んだようで、羽音が耳障りで寝られなかったという。 寝返りをうっているうちに、羽音に混じって何か雑音が聞こえてきた。 やがて、雑音はブツブツという男の低い声になる。 「…もいおもいおもいおもいおもいおもいおもいおも…」 彼は耳を塞いで強引に寝ることにした。 翌朝、撤収する際に確認したが、テント下の地面には何も見えなかった。 しかし詳しく確認するようなことはしなかったそうだ。 山にまつわる怖い話14