胡桃の実

同僚の話。

山奥にある一軒家のポンプ修理をしていた時のこと。

こつん、と何か頭に降ってきた物がある。
胡桃の実だった。
何処から降ってきたんだろう、頭上は開けているのに。

そう思いながらも仕事を続けていると、続けて2個3個と降ってくる。
辺りを見回したが、いたずら者の姿は見えない。
それでも仕事に戻ると、しつこく胡桃が降ってくる。

あんまりしつこいから、ヘルメットかぶって仕事してやったい。
そう平然と言って、彼は土産の胡桃を会社で分けてくれた。
50個はあったと思う。

山にまつわる怖い話15

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