血を流す私

今から10年位前の話です。

友達数人と東北のある温泉へ車で旅行にでかけました。
夜,出発して翌朝に現地について観光を楽しみ夕方に温泉ホテルに到着。
温泉につかりゆっくりとした時間を過ごすことができました。
あの電話がかかってくるまでは!

いつもは家族に泊まるホテル等言わずにでかけるのですが,今回なぜか泊まるホテルの
パンフレットを家に置いてきたのです。
ホテルでの翌朝,大食堂で食事時間内放送で私の名前を呼び
「電話が入っています。」
と放送しているのです。

誰からかなと思いつつ電話に出ると,家族からの電話でした。
電話にでるなり「おまえ大丈夫か?」といきなり聞いてくるのです。
話の内容をよく聞いてみると・・・

深夜に姉の寝ている襖がスーッと開き,頭から血を流した私が,姉の側に立っていたるのことです。
姉は飛びおき両親の寝ている部屋へ,私が立っていると半狂乱で飛び込んだそうです。
両親は何を寝ぼけているんだと相手にしなかったのですが,姉の狂乱振りをみて本当かなと思い一緒に姉の部屋を見に行ったそうです。
そこにはもう私の姿は無かったのですが,姉は怖いと言って両親の部屋で寝ることにしたそうです。

両親が寝ている部屋には仏壇が置いてるのですが,3人でその部屋へ戻ると仏壇の前に私が頭から血を流して座っており,3人を顔を見るなりニコッと笑ってスーッと消えたそうです。
家族は私が車で旅行に行っているため,これは途中で事故に遭い,最後の別れに来たんだと確信したそうです。
朝になるのを待ってからホテルに私が無事と泊まっているか確認の電話をいれたとのことです。

姉,両親の3人共仏壇の前に座りスーッと消えていく私を間違いなく見ているのです。
電話を切って食事に戻り友達にその話をした所,友達も恐がり帰りの車は安全運転で帰ろうという誓い帰路についたのですが,とても重苦しい雰囲気で帰りました。

あれから10年,私に何の変化,異常もありません。あれは一体何だったのでしょうか。

夢、なのかなぁ…。

海にまつわる怖い話・不思議な話2

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