学生時代に極端にオカルト否定主義のやつが居た。
こっちが娯楽で怪談楽しんでるのに、「そいつはさっきまで寝てたんだから、その現象も寝てただけの明晰夢だろ」とか、「山が背後にあるトンネルなんだから、風が吹き込む地形だろ。声に聞こえるのは風の吹き込み音だ」とか、いちいちちょっかいかけてきてウザかった。
バカにしてるなら絡んでくるなよって言ったら、「そう言う馬鹿話に騙される人間を啓蒙してやる俺はゴーストバスターだよ」とか言って、井上円了を気取ってた。(でも頭は良くなかった)
卒業して地元戻ったそいつとは疎遠になってたんだが、こっちにまた来たってんで久々に会おうってなって会ったら、なんかそいつ腕やら首やら携帯やらにお守りめっちゃつけてんの。
宗教勧誘かと思って全力で帰ろうと思ったが、別に宗教勧誘は無かった。
ただ、怪談とか否定してたろお守りはokなのかお前って聞いたら、「世の中どうにもならないことあるし、怪談は縁起悪くなるから絶対にやめよう」の一点張り。
たった数年で人間の信念が変わるようなことが起きる世の中が怖いなーと思った。
ほんのりと怖い話137