怖いって言うよりか不可解な話
俺の家から自転車で30分位行くとイソコと言う呼び名で有名な自然海岸があるんだが。
去年の春ごろ、俺は釣りをする為、朝からその海岸へ行った時に砂浜に妙な物が転がってるのに気付いた。
それは白いボールみたいな物で、まだ肌寒い所為か人気の無い海岸にぽつんとそれが置かれていた。
「何だろう?」と思いながらそれを見に行ったんだが……
近づいてそれを見た時、思わず俺は見に行かなきゃ良かったと後悔した。
それは人の頭蓋骨だった、最初に見た時は後ろを向いた状態だったので白いボールに見えたのだ。
それに気付いた時、俺は腰を抜かしそうになったが何とか気を取りなおし警察に知らせようとした
だが、その時は生憎携帯を持っていなかった
其処で、俺は携帯を持っている他の人に知らせて通報してもらおうと思い、少し離れた場所で釣りをしていた人(携帯を持ってた)に声を掛け、その釣り人を連れて落ちている頭蓋骨の所に来たのだが、どう言う訳か落ちている筈の頭蓋骨が消えていた……
場所を間違える筈は無い、確かのこの場所に落ちていた筈である。
良く見ると砂浜には頭蓋骨が落ちていた跡が残っていた為、誰かが持ち去ったのだろうかと思ったが、その跡の側には俺以外の足跡は何一つ無かった。
しかも昨日まで降っていた雨の所為で砂浜は湿っている為、砂浜に何かをすれば如何しても跡が残る為、足跡を消すのも不可能だ。
じゃあ鳥が飛んで持って行った…訳でも無い、と言うか鳥が持って行く理由が思いつかない。
結局、砂浜に頭蓋骨が落ちていた理由も、そして頭蓋骨が唐突に消えた理由も分からないまま、俺は迷惑をかけた釣り人に謝った後、何とも言えない気分を抱えたまま釣りを始めた。
尚、その時の釣果はボウズだった事を付け加えておくorz
海にまつわる怖い話・不思議な話10