心惹かれた昔話
太平洋戦争も激しくなってくると、学生も動員され、続々と戦地に送り出されるようになった。
ある東北の大学の考古学の教室に、学生ばかりが3~4人、せめて最期はここで過ごしたいと泊り込んだ。
その教室には考古学の教室らしく、古代人の骨や副葬品、はにわなどが所狭しと並べられていた。
その日の夜、学生たちはその教室で古代人たちの声を聞いたのだという。
「お前たちは私らの骨を掘り起こしたが、お前たちの骨は決して人目に触れることにはならんだろう」
この予言めいた古代人たちの話を聞いた学生たちの心持はいかばかりであっただろう。
果たしてその学生たちが乗った輸送艦は、南方に辿り着くことなく洋上で撃沈されたのだという。
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?258