洞穴

登山者の話

山奥で道に迷い、夜露をしのげる場所を探して歩き回る羽目になった。

手ごろな洞穴を見つけ、やれ、うれしや、と中に入ったが、そこにあったのは、ボロ布をしきつめた寝床らしき跡。
その上には、泥のこびり付いた小さな茶碗と、黴の生えたコケシ。
(こんな山奥に、子供がいた跡・・・??)

やむをえず傍らで仮眠をとろうとしたが、不気味すぎて朝まで一睡もできなかったという。

山にまつわる怖い話34

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