滝の神さん

ウチの故郷はまさに超ド級の田舎、そんな所の10年以上昔の話。

山の中腹にちょっとした滝と淵があって、「滝の神さん」が住んでいることになってる。
水神とか竜神じゃなくて「滝の神さん」。
神さんは女で良い男が通りかかると精を絞りとる、大まかにそんな言い伝えがある。
絞りとるだけで他には害のないという、ある意味有難い方。
まあ、一応禁足地になってる。

何もない田舎なんで暇をもてあましてたオレと村の若いモンで、、滝見物に行くことになった。
微妙にジャニーズ系、脳筋系、まんま哀川翔さんなど村の自称良い男をセレクト、計7人。
誰かしら御眼鏡にかなうだろwと笑いながら歩いた。
滝についたらエロ話を肴に気分良く酒盛り。
そんなことをしてる内に日は暮れかかったが、別段の異常はない。
まあ、こんなもんだろと、笑いながら後片付けを始めた。

が、今まで存在感がなかったぽっちゃり系の良い男というかピザの様子が変。
いつも静かに相槌を打ってるようなヤツなんで、気がつくのが遅れたんだけど、恍惚の表情を浮かべてジーンズの股間がはちきれんばかり。
なんかヤバイと思い、おいっと頬を叩くと「あふぅぅ」と呻いてヤツは発射した。
これはまさかと思い、そのまま気絶したピザを背負って、オレ達は一目散に山を降りた。

何せ狭い村のこと、すぐに滝にいったのがバレて長老衆にえらい怒られた。
ピザは頭を剃られて神社に七日間のお籠り。
七日後神社から出てきたピザのやつれ方に驚いた。
冗談抜きで20Kgは落ちていたと思う。

何が起きたのか聞いてみたけど、元ピザは詳しく話そうとしなかった。
ただ、「もう、女はいらん」と言っただけ。
事実、その後ヤツは出家した。
いったいどんな目にあったのかちょっと羨ましい気もする。

(; ・`д・´)

山にまつわる怖い話40

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