オマエノオカゲ

これは今でも起こり続けている話です

自分は3年前にアパートに電話回線を引くことにしました。
電話回線ってどうやって引くのかと同僚に聞いたところ,家電量販店で安く契約できると聞き近場の量販店で契約をしました。
一週間ほどで量販店から電話番号を教えてもらい使用可能に使えるようになったはいいのだけど、なんだか間違い電話がやたらとかかってきます。

後で知ったのですが電話番号ってのは使いまわしになっている物らしい。
自分は電話帳にも載せていなかったので前の使用者とどうやら間違えてかけてきてるようでした。

間違えてかけてきた人が呼び出す名前はいつも一緒。
仮にAさんとします。
このAさん宛ての電話が毎日のようにかかってきます。
相手するのも面倒になってきたので常時留守録状態にしてほったらかしてました。

そんな日が2~3ヶ月ほど続き、会社から帰っていつものようにメッセの確認をしていたところ
「こちら○○ファイナンスですが。Aさんお早めにご連絡をお願いします」
おやおやAさんはお金でも借りてたのかね~?とか余り気にもしませんでしたが、翌日も
「○○ファイナンスです。昨日ご連絡をいただけませんでしたので急ぎ連絡を願います」

その翌日でした。
野太い男の声が録音されています。
「おい!A!!連絡よこせ!いい加減にしろよ、明日までに連絡をよこさなければ・・」
ここで切れました。

それから数日して仕事から帰ると留守録が入っています。
友人かと思い再生すると聞こえてきたのは
「・・ブクブク・・プク・・オカケニナッタ・・・ブクブク・・・プク・・・ダシテ・・・ツカワ・・・」
ん?何か泡のような音、音量が大きくなったり小さくなったり、えらく遠いところで何かメッセージが流れている気がするけど?おかけになった電話は現在使われておりません?かなとか思いましたが、自分にかかってきた電話にそんなのが録音されているはずは無い。
ま、何かの間違い電話でしょっと気にせずに放置。

翌日も同じ留守録。
その翌日もまた同じ・・・そのまた翌日も・・・
なんどか聞いているうちにどうにも水の中でしゃべっているような、そんな声に聞こえてきてしまいました。
「ブクブク・・オカゲデナッタ・・ブクブク・・・ココ・・ダシテ・・モウツカワ・・・」
なんだか気味が悪いったら翌日もまた留守録が入っています。2件でした。

「Aさん、連絡がなくなって二週間です。会社の人も心配しています。早く連絡を願います」
Aさんの友人のようです。連絡が無い?二週間前から?
二週間前と言うと丁度あの野太い男の声の留守録があった翌日です。
その後にまた例の留守録が入ってました。

なんだか気味が悪いを通り越して嫌な想像をしてしまいます。
気にしないようにと眠りました。

翌日は仕事は休み。普段は出かけるのですが、気になるので電話に出てやろうと今日は部屋にいる事にしました。
いつもかかってくる時間は15時過ぎでした。
そして15時過ぎ、呼び出し音がします。当然電話を取りました。

「もしもし、どちら様でしょうか?」
『ブク・・オマエオカゲブクブク・・・ココ・・ダシテ・・・モウツカワナイ・・・』
「誰なんです!毎日毎日!!いたずらはやめてください!」

ツーツーツー・・・
オマエノオカゲって言われた気がする・・・
また呼び出し音が鳴りました
気持ち悪くて取ることが出来ずにいると留守電に変わりました

「Aさん、昨日も連絡をいただけませんでした。会社では失踪として警察に届けることになりました」
慌てて電話を取りました

「もしもし。うちはAさんの家ではありませんよ」
「あ、間違えました。すいません、番号は*******ですか?」
「そうですよ、良くAさん宛ての電話がかかってきて困ってるんです」
「失礼しました。会社に登録されている番号が同じですので、皆にも連絡しておきます。では」

間違い電話の正体はつかめたようです。
でも、例の水の中からの声のような電話は?

この後からしばらく例のメッセは録音されていませんでしたが、それでも数ヶ月に一回程度の割合で例のメッセが録音されています。
あいにくとこちらの正体はつかめていませんが、借金(これも想像)・・・男の声・・・失踪・・・日付の一致・・・水の中のような声・・・

嫌な想像をせずにはいられません。
オマエノオカゲ・・・怖いと思うから聞こえてしまうのでしょうが気になっています。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?98

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