急に思い出した話。
両親曰く、俺は3歳くらいまで、ものすごいかわいい赤ちゃんだったそうだ。
劇団ひ○わりの子役オーディションに合格したり、道端で知らないおばちゃんに、かわいいだけで50円をもらったり、とにかく自慢の赤ちゃんだったそうだ。
俺が3歳のある日、パパンとママンが下らない話をしていたときのこと、
父「○○ちゃんは本当にかわいいね~」
母「本当ね~おちんちんとって女の子にしちゃおうかしらね~」
冗談で母がそう口走った瞬間、積み木遊びをしていた俺が振り返り、老人の声でこう言ったらしい。
「そんなことをしたら、こどもができなくなるでしょう」
夫婦はびっくり、当の本人の俺は、狐につままれたような、魂を抜かれたような、ぽか~んとした表情をしていたらしい。
ちなみにその後、俺の身には何も起こっていないし、15のとき、親父にこの話を笑い話として聞かされても、何も思い出せなかった。
今年の3月、俺の大学合格をもって一家離散した以外は、家族に異常も起こっていない。
ただ、父親曰く、
「あの日から、徐々にかわいさが抜けていった。今から考えると、あの頃の○○の可愛さは、まるで演出されたようだった」
そうだ。
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?88