虹色の血

怖くもなけりゃ大したことない話なんだけどさ。
昔料理中に親指切った時、虹色の血を流した事がある。
と言っても正確には赤色の中に虹色のツヤが入った血だから、虹色に輝く血って言った方が良いのかも知れん。

七色にキラキラ光る血がまな板に零れて、何だこれ!?…でも綺麗だなあと思いながら一瞬見惚れかけたとこで、指先から蜂蜜の様な甘ったるい香りがしてまさかと思いつつその血を舐めたら甘い。
どう考えても蜂蜜みたいな甘さで正直美味しくてまな板についてたのもぺろぺろいじましく舐めたくらい。

口の中で舐めてると蜂蜜みたいな味がケーキみたいな柔らかい味になっていく。
うわー美味い、もっと舐めたいなーと思ってたら何時の間にか血が止まって。、傷口をしつこく舐めてたがもしなきゃいけないんでそのまま手当てして終わり。

それ以来、怪我をしたらまたあの血を舐められないかなと思ってるんだが、いろいろな所怪我してもあの虹色の血は流れなくて味も普通の血。
また舐めたいから親指自分で切ろうとも考えた事はあるけど怖くてできない。
こういう経験してる人他にもいないかな。

不可解な体験、謎な話~enigma~ 81

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