小学生のときの話
河原で数人で遊んでいたらさして広くない川幅の真ん中らへんをダンボールのミカン箱が流れてきた。
ダンボールだから沈みそうなもんだけど、中に発泡スチロールか何か浮力の大きいものが入ってたのかもしれない。
だれかが見つけて格好のターゲットだということでみんなで石を投げた。
ひとりが投げた大きめの石が見事に箱の上部に当たってダンボールの上ぶたがぱっかり開いた。
そしたらそこからぼわーっと白い煙か水蒸気が出てきて、上には立ち上らず水面上に低く広がった。
もしかしたらドライアイスなのかもしれない。
不思議なのはこの後で、煙はシュンという感じで一気に何か多数の小さな白い丸いものに変わりそれはよく見ると博多人形の首だけのような感じだった。
おそらく百以上あったと思う。
それがミカン箱のまわりにぷかぷか浮いたまま一個も離れないで流されていった。
みんなで追いかけたけど、堰になってるとこで先に行けなくなった。
それでも見えなくなるまでずっと見ていた。
不可解な体験、謎な話~enigma~ 86