義妹が地元の短大でて暫く葬儀社に勤めてたんだけど、そこで色々面白いことがあったと言ってた。
その中からかいつまんで。
この葬儀社、社員6-7人程度。
田舎にある平均的な古い葬儀社でそれなりの大きさの斎場を持ってた。
斎場には線香の番で泊れるようにいくつか部屋があって、一番奥の小部屋は葬儀に使う設備や仏様の身の回りの品を一時的に収納する場になっていたらしい。
そこの扉、普段は立て付けも悪く締め切ってもガタガタゆれるくらいの安普請らしいんだけど、ごくたまにまるで壁と一枚板になったように閉じたままピタっと動かなくなるのだとか。
とある葬儀の前夜、社員も泊まり込みで遅くまで作業してる折、入社間もない義妹が納品されてきた香典返しの段ボールを閉まっておこうと小部屋へ向かい、初めてこの現象に遭遇した。長い廊下の奥、薄暗い電灯の下ぴくりとも動かない引き戸と暫し格闘する義妹。
おかしい?中に誰か居るわけでもないだろうに何か引っかかってるのかしら?
いつも締め切っていてもガタガタ動くくらいのボロ戸なのに?
困り果てた義妹、古参の社員に相談。
義妹「あの~奥の部屋の扉が動かなくなってるんですけど」
古参社員「・・・ああ、今使ってらっしゃるんだね~」(ニッコリ
頭が???状態の義妹に追い打ちをかけるように
「小一時間もしたら開くだろうからまたあとで行ってらっしゃい」
言われた通り1時間も経った頃に再度向かうと、引き戸は何事もなくスーッと開いたらしい。
義妹曰く、閉じた時の扉の向こうはどうなってるんだろ?別世界とか?
それとも故人の人が必死こいて引き戸開かないように押さえてるのかな?
と言う話。
必死こいて反対側から故人に押さえられてるとしたらほんのり怖いです。。。
ほんのりと怖い話76