身体が沖に流される

学生の時、7月くらいの夜の海で泳いでいたら(服のまんま)自殺と間違えられてK察にめっちゃ怒られた。
その三日後くらいに同じ場所で昼間泳いでいたら、何だか身体が沖に流される。
泳ぎは得意で、足が着かないところも長くいれたのにその日は何だか不安になってきていた。

しばらくしたら「ヤバい、溺れそう」と、バタバタしたら手が柔らかなぶにぶにしたものを掴んだ。
掴むけど、ぶちぶち切れて凄い臭いがした。

「助けて、溺れそう」
と小さな女の声がして、同時に友達が浮輪で助けに来てくれたのが見えた。
自分が掴んでしまったものの正体はなんとなく推察できて、いそいで逃げて浜辺へ。
先日怒られたK察を呼んで、回収?してもらった。

腐って魚に食べられたせいでずたぼろの遺体でした。
腐ってるくらいだから、声なんて聞こえるわけないのだけど。
しかも溺れそうってなんだよ?と聞きたい。

流石に知り合いには水死体に助けを求められたとは言えないので、死体を掴んじゃったとは言っているが……不思議なのは、泳ぎ始めた時はそんなものが周りになかった事。
いきなり現れたみたいで臭いも急に感じた。

それからも一年に一回以上のペースで色んな事故、自殺なんかの遺体に遭遇している。
いい加減、発見するのは嫌なんだが……

ほんのりと怖い話83

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