15年ほど前の雪がかなり降っていた日に、友人のマンションに行こうとした。
アポなし訪問だったので路肩に車を停め、インターフォンを鳴らしてみようとエントランスに近づこうとしたところ、手前に横たわっている人影が。
氷点下の中、雪の積もったアスファルトの上に全裸で仰向けのまま気をつけの姿勢!
なに、これこわ!!と思った。
恐る恐る近づいてみたところ裸のマネキン、え…いやまさか本物の人間?と気づいたところでプチパニック。
もう少し近づいて「大丈夫ですか…?」と声をかけたところ、今まで仰向けだったのに突然首だけすごい勢いでこっちを向いたもんで、びっくりしてひっくり返りそうになった。
そしてか細い声で「私、生贄なんです」。
理解不能すぎて固まっていたら、
「生贄なのでほっといてください」
そう言い残し、また上を向いてしまった。
どうしたらいいかわからずとりあえず警察に電話して、その後、毛布でぐるぐる巻にされパトカーに運ばれていったが、その光景がまるでミイラでも運んでるかのようでちょっと笑った。
あれは一体なんだったんだろうか…
一切の抵抗も見せず、会話もせず、ただされるがままにタオルで巻かれ、警察官数人に担がれている様は奇妙でした。
担がれている間ももちろん微動だにしない。
そこまでするプレイなのかDVなのか、スピリチュアルなかんじの人だったのか…
今でもふと気になります。
不可解な体験、謎な話~enigma~ 114