男だらけの肝試し

俺が高校2年製の頃の話(6年くらい前)

その頃の友達と男だらけで夏祭りに遊びに行った。
男子校だったんだからしょうがねぇだろと言い訳しておく。
で、男3人ででかい公園で毎年恒例七夕の花火を見に行く事に。
買食いしながらオタトークやら花火をみて無事終了。
迎えに来た友人の兄の車に乗って帰ることに。

でもなにか物足りないからもう少し遊びたいよなーって話に。
既に迎えの車はこっちに向かってるからなぁ、って事で

肝試し

することになっちゃいました。

車でいけるところで近場に、自殺で有名な心霊スポットのデカイ橋がある。
やっぱ夜に行ったら怖いのかなーと気軽にいってみようぜという流れになった。
で、友人の兄に話したら快諾、連れてってもらうことになった。

いざ到着してみると、まだ人気が残る時間帯で交通量も多く全然手応えなし。
もう少し遅い時間にまた来てみようということで一時ドライブを楽しむことに。 
友人兄の車でキャラソン入れたMDを豪快に鳴らし歌いまくる野郎3人+1。
それにしてもこの馬鹿共、ノリノリである。

友人兄「あれー、ここどこだっけ、あ左?曲がる?」
俺ら「遺影!遺影!イェイ♪」
友人兄「おk、だいたいわかった」

しばらくそうしていると友人兄の様子がおかしい。

友人兄「あれー、まじここどこよ?看板もねぇし…」

俺らにも動揺が走る。
いけどもいけども街灯以外の光が見当たらなくなってきてる。

友人兄「ちょっとまじわかんねぇからどっかでUターンして引か返すわ」

俺らも満場一致でそうしよう、それがいい、方向音痴となじった。
気を取り直して男だらけのオーケストラを再開。
だがしばらくして全員が無言になった。
来た時より時間かけて戻ってるのに、一向に風景が変わらない。

「あーもうなんなの!まじあの糞フィギュア買う金でカーナビ買うべきだったわ!」

絶対こいつカーナビに金出さないなぁとは思いつつ誰も突っ込まない。
どうしたらいいのかわからず無言で一本道を進んで行くと、行き止まり。 
まじかよおい、全員が嫌な雰囲気を感じ取っていた。

明らかにおかしいんだもん。
行き止まりで車止めてたら、変な声が聞こえてくる。
いや、声が変なんじゃなくて、周りに誰も居ないのに集団がボソボソ喋ってる感じ。
多分この声に気づいたやつから次々硬直していったと思う。

俺らしばらく全員金縛りにあったみたいに微動だにしなかった。
そして車がエンスト。
その瞬間友人兄がやべぇって叫びながらキーを回すが何度やってもエンジン掛からない。
うんともすんとも言わない。

俺らも金縛りが溶けたかのように無責任に何やってんだよ、早く車出せと捲し立てる。
ほんともう涙目。
なんか世の中舐めてましたすんませんって感じ。
でもどーしてもエンジンかからない。
かといって車の外になんて飛び出したくもない。

そしたら友人の中の一人がヤケクソになって

「がちゃがちゃきゅーーーーーーとふぃぎゅあっとぉぉぉぉぉ↑(爆音)」

さっきまで掛かってたガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイトを歌い出した。
なんかよくわからんが俺らも乗るしかない、このビッグウェーブに!
全員が大熱唱、もう気が狂うほどに、しばらく歌ってたら回してもないのに勝手にエンジンが掛かった。

友人兄「いよっしゃーぁぁ!バック全開!」

バックに猛ダッシュする車!したたかに顔を打ち付ける俺ら!
「勝ちました!勝ちました!」
そんなことも気にせず喜ぶ俺ら!

しかし車を物凄い衝撃が襲った。
俺らはまた硬直した。
今度はなんだ、もう勘弁してくれ。
振り向くと車は来た時には絶対になかったT字路で電柱に衝突してた。
大変な事故だが、俺らは全員元の世界?に戻ってこれた喜びに震えていた。

今でもあの謎空間は謎のままだ、固有結界説が濃厚と事情通。
ふざけて書いてるけどあの時はマジで怖かった。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?300

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