奇妙な鹿 2019/5/14 雷鳥一号 後輩の話。 小洒落た山小屋を借りて、友人たちと焼き肉パーティーを開いた。 肉を焼く網は小屋に備え付けてあったらしい。 夜中に外で音がしたので様子をうかがうと、どうやら牝鹿が一頭いるようだった。 後輩たちが外に出て近づいても、鹿は悠然と使用済みの網を舐めていた。 その鹿は、額の真中に赤い目がただ一つだけ付いていた。 好きなだけ網を舐めると、奇妙な鹿は満足気に去って行ったそうだ。 山にまつわる怖い話4