ライターを借りる女

今は、京王線禁煙になってるじゃないですか。
まだ禁煙になってなかった頃の話なんですけれど、府中駅の近くに当時働いていて、残業やらなんやらで終電に乗る事になったんですよ。

喫煙場所でタバコを吸おうとライターを取り出したら、25歳ぐらいの女の人がスタスタ歩いてきて、漏れの事をじっと見つめてくるんです。
なんだよ!って思ってたら、「ライターを貸していただけますか?」って聞かれた。

ああ、なんだ。って思ってライターを手渡したらその女は、ニッコリ笑って漏れの事を見つめたまんま、突然自分の髪の毛を燃やしはじめて、びっくりした漏れは、「やめなさい!」大声でライターを取り上げようとした。そしたらその女はライターを線路にぶんなげてケラケラ笑いながらライターの後を追って線路の中へ!

何がなんだかわからず、あっけにとられる漏れ。
そこで、終電のアナウンス。
われに返った漏れは、「おい!あがってこい!」って大声で叫んで線路をのぞいた。
そしたらその女がホームの下のくぼみ(避難所?)からにょきっと頭だけ出して仰向けみたいな感じでこっちを見て笑ってる!

すんげーびっくりして、漏れはシリモチついた。
電車が入ってくる。
やべぇ。あの女死んじゃうよ!って焦ってまわりをみたら、他の人はそしらぬ顔で携帯をいじってる。

で、はっとした。
ホームの下のくぼみって、人が一人入って仰向けになって頭だけだせるぐらいのスペース無いだろ?
夢でも見たかと思ったんだけど、漏れのポケットからはライターは無くなってたんだよなぁ。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?270

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする