つい最近、友人の身に起こった出来事。
京都に住んでいるその友人、二年前に自転車を盗まれたらしいのね。
盗まれたのは京都駅の烏丸口近くのビルの前。
まぁ、自転車を盗まれること自体よくあることなんて、ぶつぶついいながらも新しい自転車を買ったそうだ。
そして、つい先週の話。
友人が、マンションの自転車置き場に自転車を置こうとしたら、いつも自分が自転車を置いている場所に、見慣れない自転車がおいてある。
新しい住人が越してきたのかと近づいてみてぎょっとした。
カゴのへこみ具合、スポークの錆び具合、どうみても二年前に盗まれた自分の自転車とそっくり。
でもまぁ、同じ形の自転車なんて山ほどあるわけだし、と気をとりなおそうとしたとき、その自転車のカゴに突っ込まれた白い物体に気づいた。
よーくみると、それは雨と日焼けで真っ白に変色した、二年前の日付のヤングマガジン。
友人はたしかに、自転車を盗まれたとき、その雑誌をカゴの中に入れたままにしていたそうだ。
ちなみに、駅から友人のマンションまでは十キロほど離れています。
ほんのりと怖い話1