祖父のメガネ

祖父が亡くなって3日後くらいから、夜になると家の中を祖父らしき人影がうろつくようになった。

真夜中にばったりその人影に遭遇した叔父がおそるおそる「オヤジ、なにしてるんだ」と話し掛けてみるとその人影は「おう、カツヒト(叔父)、オレのメガネ知らんか」と生前の祖父そのままの口調で答えたという。

「オヤジ、頭の上にメガネのってるぞ」と叔父が冗談で返すと祖父は「あ、ほんとだ」と言って消えたらしい。
実際はその人影らしきものはぼんやりしてて、メガネをかけてるかどうかなどわからなかったそうだ。
が、それ以降その人影は現れなかった。

すごくネタくさいが親戚一同はかたくその話を信じていて、仏壇にはいつも祖父のメガネが置いてある。

ほんのりと怖い話7

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