自分にとっては不思議な話。友達にとっては洒落にならない怖い話。
10年くらい前の話。
もう一人の僕がが出現した。
友達から、昨日、本屋にいたのよねと。僕には身に覚えなくて、???の状態。
友達曰く、声を掛けたけど逃げるように外へ出て行ったということ。
その日は仕事でその時間に本屋に行くのは不可能の状態。
友達に話したら、「それじゃ、よく似た人だったのか」となんとなく納得していた。
その数日後、友達がボーリング場でもう一人の僕に遭遇した。
その時、もう一人の俺は女の子とボーリングをしていたらしい。
その日は確かに彼女と遊びに行っていたが、ボーリング場には行っていない。
山梨県の本栖湖にドライブに行っていて、地元に帰ってきたのは深夜だった。
その話をしても、友達は「絶対、おまえだった」と。その時、ボーリングには僕を知っている友達10人近くで行っており、みんなが目撃していた。それと、今回は会話もしたという。
それから何日かたったある日。
仕事帰りにコンビニ寄った。駐車場に入って行くと友達がいた。
僕を見て青い顔をしている。どうしたのかと思い、車から降りて友達に近づくと、
友達「どうしてこっちから来るんだよ」
僕 「???」
友達「だから、どうしてこっちから来るんだよ」
僕 「えっ、何を言ってるのか分からないんだけど…」
友達「今、あっち出て行った」と僕が来た反対方向に顔を向けて混乱気味に言った。
それから詳しく聞いたんだけど。
もう一人の僕が駐車場から出て行って、車に乗ろうとしたら反対側から僕が入って来たらしい。
本当に10数秒の差だったらしい。会話もしたし僕本人に間違いないらしい。
その時数十秒早くコンビニに到着していたらどうなっていたのか、と思うけれども。
僕にとっては不可思議な話。友達にとっては洒落にならないくらい怖い話。
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