変なおっさん

友達三人とボーリングをしてたんだが、ただの勝負だと面白くないという事で二人ずつに別れて、負けた二人は罰ゲームを決行というゲームをした。

罰ゲームは試合後に勝った奴らが、法的に問題がないものに決める事で同意。
ゲーム開始、俺のG連の成果もあり見事、俺と組んだAは罰ゲームをする事になった。
勝者二人から罰ゲームの内容が言い渡された。

至って簡単、補導覚悟で交番の前でラジオ体操してこいとの事だ。
仕方なくやる事にしたさ、補導される気満々でね。

俺とAは交番の前に着き、他の二人は交番から少し離れた所で観察している。
交番の中にはリーマン風の中年男性が一人座っている。
警察官はいなく、ラッキーと思いながらAに「早く始めるぞ」と言った。
俺とAはラジオ体操を始めた。

リーマン風中年男性は俺らを見て爆笑している。
見た所、どうやら酔っ払いのようだった。
顔を真っ赤にしながらやけにご機嫌な感じ。
リーマン風中年男性は次第に俺らと一緒にラジオ体操を踊り始めた。
俺らも爆笑しながらラジオ体操を続けていた。

妙な光景だっただろう。
一周を終えたから、辞めて他の二人の元へ行こうとすると交番の中にいたリーマン風中年男性が、交番から出てきた。
何事かと思い俺とAは足がとまった。

リーマン風中年男性が俺らを涙目で睨んでいる。
「何でや、何でやめんねん」関西弁でリーマン風中年男性は叫んだ。
タチの悪い酔っ払いだと思い俺はAと共に逃げるように走った。
他の二人の元に着き、「変なオッサンがいる、逃げるぞ」と言った。

「オッサン?どこにいんの?」
俺達は首を傾げながら交番の方を見た。 
リーマン風中年男性は仁王立ちしながら俺達を見ている。
「いや、いるじゃん!交番の前に立ってるあのオッサンだって!」

二人は交番を見るが何も見えない感じで「はぁ~?」「意味わかんねぇ」「そうゆうのいいから」的な事を言ってきた。
俺とAはお互いに「え?だって・・いるよな?」と確かめ合った。

すると交番の前からオッサンが「チャオ」と俺達に向かい叫び、交番の中に戻っていった。
「ほら、いるじゃんwwwww」Aは笑いながら二人に言った。
俺も面白いオッサンだなーと思い笑ってた。
けど二人は何も聞こえず、見えないようで不可思議な顔をしていた。

仕方なく四人で交番の前まで確認に行く事になった。
しかし交番には誰もいない。
おかしい、確かにリーマン風中年男性は交番に戻っていった。
二人は「おいおいおい、幽霊でも見たんじゃねーの?」とか言ってきて、俺達も流石に不気味に感じお開きにする事になった。

数日後、その交番には殉職した警察官の幽霊が出るという噂を聞いた。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?164

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする