1ヶ月程前の話なんだが、夏休みでバイトも無く暇だったので、何となく夜中に1人で高速使ってドライブに出掛けてみた。
暫く走っていてだんだんと眠くなったので、次のサービスエリアで仮眠とることにした。
そこはサービスエリアというか、山の中の駐車場とトイレと自販機くらいしか無い場所で、他に止まっている車も無く何となく気味が悪かったけど、まあ街灯で明るいし車の走る音も聞こえてくるしって事で、気にせず眠る事にした。
暫くシートを倒して目をつぶっていると、外から何か人の話し声のような音と、誰かが俺の車の近くを歩き回る音が聞こえてきた。
車が入ってきた様子も無かったし、こんな山に中で車上荒らしとも思えないし、何か気味が悪いので寝た振りし続けていたのだけど、一向に話し声も歩く音も無くならない。
どうしようか迷ったのだけど、何かあったら即逃げれるわけだし、窓から人影も見えないのでそれほど近くでは無いだろうと思って顔を上げて外を見てみると、7~8mくらい離れた場所に「長靴?」だけが歩き回っている。
それも1足だけではなく目測で3足程、話し声は何を言っているのかうまく聞き取れないけど、人の話し声である事は確かで、その長靴?の辺りから聞こえてくる。
その時の心境は、「怖い」というより奇妙なものを見たという感じで恐怖心は無かったし、こちらに興味が無さそうで街灯の辺りをうろうろしているだけだったのと、眠気もかなりあったのでそのまま寝る事にしたとき、携帯にメールが着信して結構大きな音が鳴った。
その途端、外の足音がこちらに気付いたのか、物凄い勢いで走ってこちらに向かってくるのが解り、「これはヤバイ!」と感じて大急ぎで車のエンジンをかけライトをつけると、ボンネットにその長靴のような「物」が駆け上がり、その途端見えない何かで頭を思いっきり2,3回殴られた。
その後の記憶は全く無い。
次に気が付いたら昼の11時頃で、車を降りても何の異常も無いし、あれだけ凄い勢いでボンネットに飛び乗られたのにへこみも靴の跡も何も無かった。
頭を殴られたはずなのに別にその場所も痛く無いし、「夢だったのかな?」と思い車に乗り込んで気が付いたのだが、助手席や足元が土だらけで明らかに「何か」が乗り込んだとしか思えない状況だった…
あれが何だったのかさっぱり解らないし、調べて見てもあの辺りに心霊スポットも何もなし、勿論「いわく」や「出る」という噂も見つけられなかった。
ただ、もう2度とあの場所には行く事は無いと思う、というか行けない…
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?141