うちの親父は水道技術者なので特に夏場は忙しく、どこにも連れてって貰えないので、親戚の家に10日位泊るのが小学生の頃の夏休みの恒例だった。
ある時、叔父さんに卵、キュウリ、トマトを親しくしている家に届けるのを頼まれ、「留守だったら小縁に置いて来ればいいから」と言う事で出かけた。
叔父さん家と親しいとはいえ俺はよく知らない家なので、粘らず留守と判断して置いて帰ろうとした時、婆さんがでっけぇ鎌振り上げながら「お前家に何の恨み在るんだ・・・」と激怒しながら突進してきた。
結局~の甥っ子ですと言うことで小遣いまで貰ったが、唯一覚えていたのが『さんりんぼう』(カレンダーで見たことある)。
家に帰り母親にこの話したら、「さんりんぼうと間違われたんだよ」と笑っていた。
家の辺でも存在していた。
『さんりんぼう』とは、『さんりんぼう』の日にナマモノで儀式をして、そのナマモノを標的の家の敷地に置いて、見つからずに腐るとその家が廃れると言う、マイナー伝統呪術だった。
(見つかり易そうな所ほど効果大らしい)
その後「あの家はさんりんぼう筋と言われてるんだよ」とか、留守に置いてきた時は、一応電話で「さんりんぼうじゃ無いよ」と電話を入れる事を話してくれた。
田舎は犯罪少なくて最高とか思っていたが、こんな薄気味悪いものがひっそり残ってる事と、鎌でやられてたかも知れない事に恐怖を覚えた。
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?42
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初めて聞いたありがとう