Aちゃん

小学1年か2年の頃の話。

よく遊んでたAちゃんって女の子がいて、その日は俺の家で遊ぶ約束だったんだ。
Aちゃんが来るのを外で待ってたら、曲がり角からAちゃんが見えたから、「おーい!Aちゃーん!」って手を振ったら、向こうも振り返しながら走ってこっちに向かってきた。
で、手を振りながら着くのを待ってたら、いつのまにかAちゃんがいなかった。
目を離したとか閉じたとかもしてないのに、いつのまにかいなかった。

不思議に思ってるうちにまたAちゃんが曲がり角から曲がってきて、混乱してたから手も振らずに待ってたら、今度はAちゃんが俺のとこに着いたから「さっき来た?」って聞いたら、「今ついたばっか」とかそんな返事。
不思議だったけどまあいいやってそのままAちゃんと遊んだ。

で、Aちゃんが帰った後に気づいたんだけど、最初に曲がり角から走ってきた子は短いツインテールで、Aちゃんはショートカットだった。全然違う見た目の女の子だった。
でもあの時俺はなぜかAちゃんだと思って、その子もAちゃんって呼びかけに反応してたんだよな。
結局それ以来その子(ツインテールの方)は見てない。

不可解な体験、謎な話~enigma~ 107

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