意外とオカルト好きだった死んだ爺ちゃんから聞いた話。
ちょうどこんな季節にコタツに入りながら聞いたことを、自分なりにかいつまんで書いてみる。
「人には隙っちゅうか、見えない死角ってあるやろ。お前も経験あるやろ、風呂で頭洗ってて背後がふっと気になるよやろ?死角(霊的死角?)ができんねん。そんときは絶対に振り向いたらアカン!」
どうも、ある瞬間に死角をつくると霊に憑依されるとか、たぶん同調すると取り憑かれるから振り向くなってことだろう。
「一番わかりやすいのが鏡。あれって自分の死角が見やすいんや。とくに3面鏡はより死角を見やすいな」
「じゃあ背後霊とか背後にいるん?」
ちびちびミカン食いながら聞いた。
「たいがい自分を見護る霊はそういうとこにおるもんや。悪いやつから護るためにおる。ゆーても360度見えても見えるとは限らん。次元がズレたとこにいて見護っとるから、背後にいるわけやない…逆に悪霊は、見えるとこに居やがってこっちを睨んどるんや。戦時中に嫌ってほどそんなモン見たからな。隙を作ったら負けや。だから訓練した。道歩いとっても角を曲がるときは、人にぶつからんようにわざと大周りせんと出会い頭にぶつかんぞ。まず、そうやって訓練するんや。全部そいつらが悪いとは言わんが、彷徨って気付いてほしいやつもよーさんおるしな~」
おかげでしばらく母親の3面鏡が覗けなかった…
いつか「背後霊と守護霊って一緒なん?」って聞いたことがある。
爺ちゃんいわく同じらしい…
蛇足だが、爺ちゃんは視野が異様に広かった。(訓練の成果?)
ほぼ真後ろから近づいたつもりでも、「手に何持ってんねん」とか言われたし、居合術で後ろの相手を切り倒す型?がやたら早かった。
俺はといえば、体育が1~2とういう体たらくぶりだ…
ほんのりと怖い話106