黒いゴムシート 2019/5/15 雷鳥一号 知り合いの話。 里山を歩いていた時のこと。 いきなり足元の地面が浮き上がり、投げ出されて尻餅をついたのだそうだ。 見ると、黒いゴムシートのようなものが足元で身をくねらせて暴れていた。 どうやら気づかずに踏みつけてしまったらしい。 それは玄関マットくらいの大きさで、厚みは薄手の絨毯くらい。 異様な外見だが、明らかに生きていたという。 それは暴れるのを止めると、薄平たい体を波打たせるようにして移動を始め、 素早く笹薮の中へ姿を消したそうだ。 山にまつわる怖い話4