知り合いの話。
町内会でキャンプした時に、肝試しをおこなったそうだ。
キャンプ場の裏山にあるお堂に行って、証明の札を取ってくるというものだった。
彼はマスクをつけて、驚かせる側にまわったのだという。
子供や女性の悲鳴を響かせながら、肝試しは無事に終わった。
終了した後の打ち上げで、笑い袋を使ったのは良いアイディアだねと言われた。
笑い袋などスタッフの誰も持ち込んでいない。
何のことだと尋ねると、肝試しに参加した者は皆、石段を登る所で女の笑い声を聞いたのだそうだ。
そんなことをしたスタッフは一人もいなかった。
その夜の見回りは倍の人数に増やしたという。
山にまつわる怖い話4