ヤマビコ 2019/7/16 雷鳥一号 友人の話。 ハイキングコースを一人で歩いていた時のことだ。 その山は手頃な高さで、気分の良くなっていた彼女は何度もヤッホーと声を上げた。 何度目かのヤマビコが返って来た時、いきなり耳元で囁かれた。 お願いだからもう少し静かにしてくれんかね。 びっくりした彼女はあたりを見回したが、誰一人として近くにはいない。 間違いなく老人の声だったという。 急に心細くなり、下山にかかったそうだ。 山にまつわる怖い話6