六人目

先輩の話。

仲間五人でキャンプした時のこと。
夕食を食べ終わった後、当然のように宴会が始まったそうだ。
皆したたかに酔ったらしい。

次の朝、宴会の後片づけを始めた彼らは、揃って首を傾げることになる。
焚き火の周りに残されていた食器類は、全部で六人分あったのだ。
記憶をたどると、確かに六人で騒いでいたことを皆が思い出した。
しかし六人目が誰だったかは、ついに思い出せなかったそうだ。

山にまつわる怖い話6

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