自分は小さい時(今もだが)忘れ物・失くし物をしやすい子で、よく買ったばかりの鉛筆とかを教室に転がし、見つけられずに親にため息をつかれたり、給食エプロンを持って帰るのを忘れ洗えず、次の当番の子に怒られたりしたものだが、傘についてだけはちょっと違っていた。

傘と言っても、別に言われのあるものではないし、特定のものでもない。
よく小学校においてあるような黄色い置き傘(傘を持ってこなかった子に貸す用)や、親が買ってきたキャラものの傘、種類は何でもよかったようだ。

不思議だなーと今になっても思うのは、傘が知らぬ間に移動すること。
夕方置き傘を借り、翌日置き傘を忘れて登校してしまい、帰宅すると置き傘がない。
しかしまた次の日登校して傘置き場を見ると、見覚えのある傘。
一応柄のところに(普通児童が名前を書くところ)番号が振ってあるので、確かめると確かに借りた傘。

当時下に同じ小学校に通う妹がいたんで、気を利かしてもってきてくれたのかなとか思って聞いたがちがうという。
だいたい小2と少4の玄関は入口が違い、低学年は中・高学年に遠慮してこちらにくることはない(傘置き場は玄関にあった)。

じゃあ、PTAの役員をやって、なにかと学校に行く母かと思ったが、当時は仕事のほうが忙しくて学校になど訪れてはいない(恥ずかしい話だが、目立つ人なのできたら絶対わかったはず)
第一学校へ持って行ってくれるとしても、一言かけるだろうし、そもそも持って行けと朝言えばいいはずだ。
また、祖母は学校へいったことはなく、父は仕事でさらにありえない。弟はまだ未就学児童だ。

本当に誰が傘を届けてくれたのかわからないんだ。
そんなことが何回かあった。
自分の傘を学校に忘れたときは、翌日自宅玄関の壺にささっていた。
置き傘を二本もためてしまっていたときは、一本ずつ学校に帰ってきた。

また、祖母も傘を紛失したとき(誰かが間違えて持って帰ったらしい)、数日後失くした場所を訪れたら自分の傘が戻ってきていたという。

不気味に思ったことはない。
というか自分の記憶能力に確たる自信もないので無意識に持ってきてたのかと納得していた。
だが、友達は○○ちゃんは置き傘も良く忘れる子、持ってこない子という子が多く、たまに道路の交通当番をしてくれてたおばちゃん・おじちゃんたちもそういってからかっていた。
……ゆえに、「無意識のうちに傘をもって登校していた」わけではないようだ。

まあ、自分が傘を持っていることを呆けて忘れていると認めるよりは、傘がちゃんと帰宅するというのがいい
気はする……。
今になっては、傘は常に自転車の横にさしっぱなし(危険だと思うが、高校・大学に合羽を着ていくのは……)だし、中学時代は指定のレインコート着用だったので、そんなことはおきていない。
あれは小学校の置き傘や持ち傘に限っての話だったのかな?

高校になって暴風で何本か傘をだめにしてしまい、それがなにか申し訳なかったので、高校で最後に買ったやつを大学に入っても使うようにしている。
結構ぼろぼろなので気をつけながらだが。
そんなわけで、傘を見ると不思議な気持ちがする。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?251

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