酒盛りをする幽霊

山の中のダム工事現場であった話

TVも映らないそこでの楽しみは、麻雀かビデオ観るか酒を飲むくらい。
プレハブの二階でみんなでワイワイ酒を飲んでいるといつもそれは来る。
外の鉄板の階段を何度も音をたてて登り下りする。(見ても誰もいない)

「おう!来たか、飲んでけ」と重機のOPのおっさんが茶碗に酒をつぎ入り口に向かって置く。
すると音がやむ。
「いつも来るんだ~」と笑うおっさん。

ある時そのおっさんが仕事中に重機の下敷きになる事故が起きた。
誰もが「・・だめだ」と思った事故なのに無傷ですんだ。
偶然と言うか、たまたまできた小さな隙間に入り込んでて潰されなかった。
「機械が倒れてくる時に誰かにドンと押された、そこが隙間で助かった」と言っていた。

山にまつわる怖い話25

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