道を横断している黒髪

祖父から聞いた話

祖父の父親は、祖父と同じ林業を営む人だった。
秋の肌寒い雨の日の事。
祖父の父親は雨具を忘れた為に急いで山を降りていた。
後麓まで15分と言う所で、祖父の父親は盛大に転んでしまった。

腰を擦りながら転んだ原因を探ろうと地面を見たら地面は黒く染まっていた。
不思議に思い良く見ると、それは道を横断している黒髪で、左から右へと這っている所だった。

呆然として見ていたら突然右耳の耳元で高笑いが聴こえ、祖父の父親は腰を抜かしながら麓まで駆け降りたそうだ。

山にまつわる怖い話26

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