借家での話

数年前まで家族で住んでいた借家での話です。

とある休日、私は家に妹と二人でおりました。
二人ともアイスが食べたくなったため、妹がアイスを買いに行き、私が食事の片づけを行うということで話がつき、妹は出かけていきました。

台所で洗い物をしていると、5分くらいして「ただいま」と玄関から聞こえてきました。
私は水仕事をしながら「おかえりー、早かったね」などと声を掛けました。
でも、水仕事をしながらの返事だったため彼女にはその声がよく聞こえなかったらしく、今度は台所の入口で不機嫌そうに「ねぇ、ただいまってば」と言います。
「はいはい、聞こえてるよ。おかえりなさい」
と返すと静かになりました。

そんなこんなで水仕事が終わりアイスでも食べようかと思ったとき、玄関の扉が勢いよく開き、妹が元気よく「たっだいま~!」と帰ってきました。
 ……ん?一度帰ってきた妹がなんで外からまた来るの??

私「あんたさっき帰ってきたよね、もう一度出かけていたの?」
妹「あ?何言ってんの。今帰ってきたばっかじゃん」

そこで気付きましたが、玄関の扉は立て付けが悪くどんなに静かに開けても大きくきしむ音がするはずなのに、さっきの「彼女」が帰ってきたときはその音が全くしませんでした。
おまけに、その日は台風だったのに「彼女」が帰ってきたとき外の音もしませんでした。
(妹が帰ってきたときは、風の音が凄かったです。)

恐くはないけど、ちょっと不思議な気分でした。

ほんのりと怖い話9

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